【ベルリン=共同】ドイツ南部シュツットガルトの検察当局は15日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れ問題で、規制逃れに使われた違法ソフトウエアをVWに納入した同国自動車部品大手ボッシュに対する捜査を始めたことを明らかにした。DPA通信が伝えた。
規制逃れをめぐっては、北部ブラウンシュワイクの検察当局がVW幹部らを詐欺容疑で捜査。違法ソフトを納入した経緯や不正に使われることを認識していたかどうかが焦点となりそうだ。ボッシュについては、米司法省も調査している。
違法ソフトは試験時だけ浄化機能をフル稼働させ、排ガス中の窒素酸化物(NOx)の値を少なく見せかけていた。ボッシュはソフトを2007年に「テスト用」として納入した際に、規制逃れのために使えば違法になるとVWに文書で警告していたと報じられている。
一方、ロイター通信によると、VWは経費削減のため来年、ドイツ東部ザクセン州にある工場の非正規雇用者約600人を削減する方針という。