橋下徹前大阪市長が結成した国政政党「おおさか維新の会」代表の松井一郎大阪府知事は21日、安倍晋三首相が橋下氏と19日に都内で会談した際、橋下氏の政界引退について「惜しむ声が多い」と語ったことを明らかにした。大阪市内で記者団の質問に答えた。
会談には菅義偉官房長官と松井氏が同席した。松井氏によると、橋下氏は統治機構改革のための憲法改正の必要性を首相に説明。松井氏は「考え方は一致していた」との認識を示した。自民党の憲法草案については「そのまま了解ということではない」と語った。
会談では、おおさか維新が掲げる「大阪副首都化」を巡っても意見交換し、首相側が「東京一極集中を是正しなければならない」との考えを示した。橋下氏が首相の責任の重さや外交などについても質問したという。
松井氏は安倍政権とのかかわり方に関して「政策ごとに是々非々で対応する」と改めて強調。菅氏は21日の記者会見で「責任ある野党としての判断だろう。ある意味で合理的な姿勢ではないか」と評価した。