札幌市中央区の飲食店「札幌かに本家」駅前本店のビルで昨年2月、落下した看板の一部が頭に当たった女性が意識不明となった事故で、中央署は18日、業務上過失傷害の疑いで、同店責任者の男性副店長(44)を書類送検した。捜査関係者によると、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。道警によると、女性は今も意識不明のまま入院している。
書類送検容疑は昨年2月15日午後2時ごろ、札幌市中央区北3条西2の同店の壁に設置された看板の一部を過失により落下させ、当時、看護助手だった女性(21)に頭の骨を折るなどの大けがを負わせた疑い。弁護人によると、副店長は容疑を否認している。
中央署によると、落下した看板の一部は幅約30センチ、長さ約1.5メートル、重さ約26キロの鉄製で、一部腐食していた。同署は、事故の2時間以上前の午前11時40分ごろ、看板の別の部分が落下しているのを通行人が見つけて店に届けたにもかかわらず、安全措置をとらずに放置して看板を落下させ、けがをさせた過失があるとしている。
落下した原因は劣化や強風だったが、法律で定められた点検は実施しており、店の責任は問えないと判断したという。〔共同〕