【ナイロビ=共同】南アフリカのモレワ環境相は21日、南ア国内で昨年、密猟で殺されたサイは1175頭に上ったと発表した。過去最悪だった2014年の1215頭を下回り、モレワ氏は「ここ10年で初めて事態が安定した」と述べ、当局の取り締まりの効果を強調したが、依然として被害は高止まりしている。
サイの角はベトナムや中国で漢方薬として珍重され、08年ごろから密猟被害が急増した。闇市場では1キロ6万5千ドル(約760万円)の値が付くとも報じられている。
昨年の被害のうち826頭は北東部のクルーガー国立公園で発生した。公園には8400~9300頭のサイが生息している。密猟関連の逮捕者は317人で前年の258人より多かった。