配水管工事の入札をめぐり、設計価格を教えた見返りに業者から賄賂を受け取ったとして、兵庫県警は27日、同県・淡路島の上水道事業を担う一部事務組合「淡路広域水道企業団」の課長補佐、倉本卓也容疑者(44)=同県南あわじ市=を収賄容疑で逮捕し、発表した。また、落札した市内の小畠電工社長、小畠大介容疑者(59)を贈賄容疑で逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。
捜査2課によると、倉本容疑者は企業団の南あわじ市サービスセンターに勤務。昨年10月に実施した配水管更新工事の入札で、非公表の設計金額を小畠容疑者に漏らし、今年1月に謝礼として小型空気圧縮機1台(約35万円相当)を受け取った疑いがある。淡路島はタマネギの特産地で、空気圧縮機は収穫したタマネギの皮をむくのに使われるという。
入札には11社が参加し、小畠電工は最低制限価格に3万円を上積みした2348万円(税抜き)で工事を落札していた。企業団は特別地方公共団体にあたり、トップの企業長は淡路市の門康彦市長が務めている。