タス通信によると、ロシアのプーチン大統領は14日、5月の大型連休中に予定されている安倍晋三首相の訪ロを歓迎し、「あらゆる問題を話し合う」と述べた。また、北方領土問題など日本との未解決の懸案について、「いつか妥協点が見つかるだろう」と期待を表明した。テレビ番組の収録後、記者団に話した。
プーチン氏は「米国など同盟国からの圧力にもかかわらず、日本の友人は両国の関係を維持しようとしている」と日本の姿勢を評価した。ただ、「歩み寄りには継続的な対話が必要だが、日本側が制限をした」とも述べ、対ロシア制裁などウクライナ危機後の日本の態度に釘を刺した。
平和条約交渉については、15日の訪日を前に、ラブロフ外相が12日、北方領土問題の協議を拒む考えを明言。平和条約で領土問題を解決するという日本側の立場を否定していた。(モスクワ=中川仁樹)