日本の1次リーグ組み合わせ
リオデジャネイロ五輪のサッカーの組み合わせ抽選会が14日にあり、男子の23歳以下(U23)日本代表は、ナイジェリア、コロンビア、スウェーデンと同じB組に入った。手倉森監督は「良い組に入った。勝っていくことで成長できる相手だからだ」と語った。
B組は1次リーグの1、2戦目を他都市とは気候の異なる熱帯雨林に囲まれたマナウスで戦い、3戦目は約2600キロ離れたサルバドルへ移動する。約2週間の大会で適応力も問われる。
手倉森監督は15日に取材に応じ、「マナウスは湿度がものすごく高い。体調をしっかり作れる場所で、事前キャンプをしなければいけない」と話した。既に候補地をスタッフが視察しており、来週中にも最終決定する考えだ。メンバー選考でも、「精神的にも肉体的にもタフな選手が必要になる。少しでも故障を抱えていると、相当にしんどくなる」と話した。
■強豪ぞろい、厳しい組み合わせ
日本は4年前のロンドン五輪で4位。1968年メキシコ五輪の銅メダル以来、48年ぶりのメダル獲得を目標に掲げるリオ五輪は、1次リーグから強豪と対戦する厳しい組み合わせとなった。
第1戦の相手はアフリカ王者のナイジェリア。約2週間の大会で、チームの勢いを左右する初戦の重要性は高い。2勝1敗でも1次リーグを突破できなかったアトランタ五輪を除き、日本は過去のワールドカップ(W杯)と五輪で、初戦をものにすれば決勝トーナメントに進出。反対に初戦で敗れるとすべて1次リーグで敗退している。
ナイジェリアはアフリカ勢らしい身体能力の高さが特徴。スピードがあり、あたりが強い。小柄な選手が多い日本は、過去の五輪で苦戦してきた。
U23日本代表は5月にガーナ代表と国際親善試合を予定しており、これをよい準備にしたい。手倉森監督は「アフリカ勢と本大会でいきなり対戦して驚くようでは困る」と話している。
第2戦はコロンビア。南米予選2位で大陸間プレーオフを勝ち抜いてきた。第3戦のスウェーデンは欧州王者。大柄な選手が多く、パワープレー対策も必要になる。
欧州の国は、選手の所属クラブから出場許可を得られずベストメンバーがそろわない可能性がある。熱帯雨林に囲まれ、他都市と気候が異なるマナウスが会場にあるB組に入ったことで、適応力も重要な要素になる。U23日本代表の実力は、前回のロンドン五輪と比較して劣ってはいない。勢いに乗り、調整がうまくいけば、決勝トーナメントに勝ち進み、ベスト4以上になる可能性はある。(藤木健)