九州地方で続く強い地震の影響を受け、16日にレベルファイブスタジアム(福岡市博多区)で予定されていたJ1の福岡―名古屋戦が中止になった。名古屋のDFで福岡県筑前町出身の大武峻選手(23)はこの日、震度7を観測した熊本県益城町に住む友人との連絡がつかないと表情を曇らせた。
(タイムライン)熊本地震を時系列で
特集:熊本地震
熊本地震 災害時の生活情報
友人は、母校・福岡大サッカー部時代の仲間。「みんなで連絡をとっているのですが、心配です」と大武選手は話す。15日夕に福岡市入りし、16日未明のマグニチュード7・3の地震に遭遇した。震度6弱だった2005年の福岡西方沖地震を経験していたが、「あのときよりも揺れは大きかった」と驚いていた。
名古屋は試合中止決定後、16日午前11時過ぎの新幹線で福岡県を離れた。小倉隆史監督(42)は「この状況では試合は難しいと思った。被災された方々は大変な状況にある。何と言っていいのか、言葉になりません」と沈痛な面持ちで話した。
早朝から新幹線の手配などに追われたクラブの職員は「選手たちは、あまり寝ることが出来なかったようだ。特に、地震に不慣れな外国人選手はとても驚いていた」と話した。(鷹見正之)