4回転フリップを決めた宇野昌磨=AP
フィギュアスケートで新設の3大陸対抗団体戦、コーセー・チームチャレンジ・カップは22日、米ワシントン州スポケーンで行われ、アジア・チームで出場した宇野昌磨(中京大)が国際スケート連盟の公認大会で初となる4回転フリップを決め、自己記録の105・74点をマークした。宮原知子(関大)も73・28点で自己記録を更新。本郷理華(邦和スポーツランド)は60・43点だった。
フィギュア特集 Kiss and Cry
第1日は北米、欧州、アジア各チームの男女各3選手がショートプログラムで争い、日本の3選手が滑ったアジアが優勝した。(時事)
■「こんなに早く跳べるとは…」
宇野が公認大会で初の4回転フリップを決めた。「こんなに早く本番で跳べるとは思わなかった」と笑顔。世界選手権の後、試していたジャンプの中で最も好感触があり、思い切って挑戦したという。
冒頭でフリップを成功させたことで、4回転3回転のコンビネーションなども全て決まり、大きな自信につながった。それでも安定感に欠けることを自覚し、「きょうが及第点になるように、練習から基準を上げていかなければ」。自分に厳しく向き合うと誓った。
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フリップは後ろ向きに左足で踏み切って、右足のつま先を使うジャンプ。踏み切りで内側のエッジを使うのが特徴。同じ足の使い方で、外側のエッジを使うとルッツになる。
6種類あるジャンプの難易度は、難しい方からアクセル、ルッツ、フリップ、ループ、サルコー、トーループの順番。4回転フリップはこれまで、引退した高橋大輔さんが挑んだことがある。4回転アクセルとループは成功例がないが、ループは羽生結弦(ANA)がアイスショーで着氷し、宇野も練習している。