阿蘇大橋が崩落した現場で大和晃さんの捜索の様子を見にきた父の卓也さん=29日午後、熊本県南阿蘇村、伊藤進之介撮影
30日で本震発生から2週間。熊本地震でただ1人、安否がわかっていない大学生大和晃(ひかる)さん(22)=熊本県阿蘇市=の捜索が、崩落した阿蘇大橋(南阿蘇村)の周辺で続く。地形などから難航する作業を見守る両親は「早く連れ帰りたい」と気をもむ。
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「何回も通った橋やのに、何でここで……」
晃さんの父卓也さん(58)は29日、阿蘇大橋の崩落現場を見てつぶやいた。
晃さんは16日未明の本震直後に、阿蘇大橋付近を車で走っていて土砂崩れに巻き込まれた可能性がある。友人宅からの帰宅途中だったとみられ、直前には熊本市方面から自宅方面に走っている様子が「Nシステム」(ナンバー自動読み取り装置)に記録されていたのを警察が確認した。
なぜ深夜に走っていたのか。卓也さんには思い当たる節がある。