米大統領選挙で共和党の指名獲得が確実となった実業家トランプ氏が12日、党主流派のライアン下院議長とワシントンで会談した。党内の結束の必要性を確認したが、ライアン氏はトランプ氏の支持表明は見送った。
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会談後に両者は共同声明を発表。「我々にはいくつかの違いがあるが、多くの重要な部分で共通点がある」とし、協議を重ねていくと表明した。その上で、「党の結束と今秋の(大統領選での)勝利に向けた大きな機会だ。党の結束に向けた非常に前向きな一歩となった」と協調姿勢を強調した。
ライアン氏は会談後の記者会見で「前向きな方向に行くだろう。好意的な会談だった」としたが、関係構築は途上との見方を示した。また、自身がトランプ氏を支持するかは明らかにしなかった。
トランプ氏を巡っては、共和党主流派から不支持表明が相次いでおり、党内の分裂が懸念されている。党内の結束が11月の大統領選で大きな課題になっている。ライアン氏の言動は党内で大きな影響があり、注目が集まっている。(ワシントン=杉山正)