山口組総本部に入る車=6日午前9時41分、神戸市灘区(車のナンバーにモザイクをかけています)
岡山市の暴力団幹部射殺事件で、傘下組織の組員が逮捕された指定暴力団「山口組」の総本部(神戸市灘区)で6日、全国の直系組長らが集まる月1回の定例会が予定され、兵庫県警が警戒にあたった。事件で射殺されたのは山口組から分裂した指定暴力団「神戸山口組」系の幹部で、県警は抗争拡大の動きがないか、情報収集を強化している。
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総本部前では6日午前、直系組長らを乗せたとみられる車が次々と到着した。東西南北四つの門の前で、盾を持った警察官が立って警戒。捜査員は車のナンバーをチェックし、組長らの出入りを確認した。
岡山市の事件で出頭し、殺人容疑などで逮捕された山本英之容疑者(32)は、山口組の篠田建市(通称・司忍)組長(74)の出身母体「弘道会」傘下の組員だった。兵庫県内には、対立する双方の本部や傘下組織の事務所、関連施設などが計約60カ所にある。
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事件を受け、現場近くの岡山市南区の小学校周辺では1日から県警が警戒にあたっている。6日朝も、警察官4人が校門前や通学路で児童の登校を見守った。同校の校長は「まだまだ安心できない。児童には、登校時だけでなく、下校時や外で遊ぶ時なども一人にならないように伝えている」と話していた。