政治資金の私的流用疑惑などについて記者会見する舛添要一・東京都知事=6日午後4時49分、都庁、長島一浩撮影
東京都の舛添要一知事は6日、政治資金の「公私混同」疑惑について、調査を担った元検事の弁護士2人と記者会見を開き、調査報告書を公表した。報告書は宿泊費と飲食費の計約114万円分、美術品代や書籍の一部が家族や趣味のためとみられてもやむを得ない不適切な支出だったと指摘。だが、いずれも「違法性はない」と結論づけた。舛添氏は「粉骨砕身、都政運営に努めたい」と述べ、知事を続投する意向を示した。
特集:舛添氏政治資金問題
調査の主な対象は、参院議員時代を含む2009~14年。舛添氏は指摘を受け、宿泊費と飲食費の不適切分を個人資産から返金して慈善団体に寄付し、計約315万円分の美術品は将来の寄付を前提に都の施設などで活用すると表明。知事の公用車でほぼ毎週末通っていた神奈川県湯河原町の別荘も売却する考えを示した。
不適切と認定された宿泊費は、13年と14年の千葉県木更津市のスパホテル(計約37万円)や12年8月の栃木県日光市の温泉旅館(約8万4千円)など、6件約80万円。いずれも家族同伴で、「主たる目的は『家族旅行』だったと解釈せざるを得ない」として是正が必要と指摘された。