生後3カ月の長男に暴行を加えたとして、大阪府警は8日、大阪市東住吉区公園南矢田1丁目のアルバイト中橋拳士朗(けんしろう)容疑者(23)を傷害の疑いで逮捕し、発表した。「暴力はふるっていない」と容疑を否認しているという。長男は意識不明のまま病院に搬送され、約3週間入院。意識は戻ったが、いまも左半身のまひが残り、保護施設でリハビリを続けているという。
捜査1課によると、中橋容疑者は昨年11月11日午後10時~同11時40分ごろ、自宅で長男に暴行を加え、頭に急性硬膜下血腫などのけがを負わせた疑いがある。
中橋容疑者は妻(23)、長男と3人暮らし。中橋容疑者と妻の府警への説明では、中橋容疑者は同日午後10時半ごろから長男と入浴。午後10時ごろに外出した妻は2人の入浴直前に帰宅し、午後11時40分ごろ、ぐったりしている長男を見て、「子どもがけいれんしている」と119番通報した。中橋容疑者は「一緒にシャワーを浴びていたら長男が動かなくなった」と話しているという。
一方府警は、同日午後9時ごろに授乳した際に長男に異常がなかったと妻が話していることや、「外傷がないのに脳に広範囲の損傷がある」といった複数の医師の所見などから、中橋容疑者が長男を激しく揺さぶるなどした可能性があると判断した。近所の70代女性は昨秋、中橋容疑者が自宅ベランダで泣いている子どもを抱いてあやしている姿を見かけたという。「優しそうで、事件を起こすような人には見えなかった」と驚いた様子で話した。