優勝し笑顔を見せる申ジエ=時事
(6日、ゴルフ・ワールドレディス選手権サロンパス杯)
最終ラウンドの15番まで首位を走った韓国の賞金女王・李晶恩と、16番で単独トップに立った日本の賞金女王・鈴木愛を、申ジエは一気に抜き去った。「今年は私が賞金女王になりたいという気持ちが、この1勝に結びついた」
強い追い風が吹いたパー5の17番。硬く締まったフェアウェーとグリーンの影響もあった。左ラフから打った第2打は、グリーン手前で弾み、ピンに向かって転がった。アルバトロスかと思わせるスーパーショット。1メートル余りのイーグルパットは逃さなかった。「こういう場面で久しぶりにいいプレーができた」
プレー中、21歳で日本ツアー初参戦の李を韓国語で励ます余裕があった30歳。「後輩に強い自分を見せたかった」
鈴木と李が口をそろえた申の強さは「最後まであきらめない気持ち」。申は「2人のいいプレーを見て、もっと一生懸命やらないといけないと思った。記憶に残る試合になった」と話した。(忠鉢信一)
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2位から逆転優勝を狙った鈴木は、12番のバーディーで先行していた李晶恩と並び、16番のパーで単独トップに。続く17番はパーとしたが、イーグルの申ジエに逆転された。「まさかあそこでイーグルを出してくるとは」。驚かされた影響か、勝負をかけた18番のティーショットは微妙に狂った。「いいショットだと思ったのにラフに行った。ミスを減らしたい」と悔やんだ。