熊本市は17日、熊本地震で被害を受けた熊本城の天守閣、本丸御殿、飯田丸五階櫓(やぐら)の三つの復元建造物などの被害額を計約210億円と試算し、市議会に報告した。53カ所約8千平方メートルが崩落した石垣の約350億円と合わせ、被害額は約560億円となった。市は今後、文化庁と協力して残り17の復元建造物や13の重要文化財の調査を進める。
市の熊本城総合事務所によると、天守閣は1960年、飯田丸五階櫓は2005年、本丸御殿は08年に復元した。試算では当時の建設費用に物価上昇率などを考慮した。今後、建造物に入って詳細に調べ、被害額をさらに詰めるという。