東京都目黒区の碑文谷公園内の池で、世田谷区の無職阿部祝子(ときこ)さん(88)の遺体が切断された状態で見つかった事件で、阿部さんの自宅玄関は無施錠だったことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、阿部さんが最後に確認された19日夜から、連絡が取れなくなった20日午前の間に事件に巻き込まれたとみて、付近の防犯カメラ映像を分析するなどして調べている。
警視庁によると、阿部さんの遺体の一部が最初に見つかったのは23日午前10時半ごろ。その4日前の19日午後8時ごろ、横浜市に住む60代の長男家族を見送って戻る阿部さんの姿が、自宅マンション1階の玄関の防犯カメラに映っていた。その後、マンションから外出した記録はないという。
20日午前9~10時ごろ、清掃関係の業者が阿部さん宅を訪れたが不在だったという。業者は26日になっても阿部さんと連絡が取れなかったことから、世田谷署に相談。署員が調べたところ、自宅は無施錠で、室内に物色や争った跡はなく、財布も残っていたという。目立った血痕も確認されていない。
阿部さんの知人によると、阿部さんは近くの公園で早朝のラジオ体操に参加したり、近隣の住民らと食事に出かけたりするなど活動的だったという。