出光創業家と出光興産の歴代社長
出光興産と昭和シェル石油の合併に出光創業家が反対している問題で11日、出光の月岡隆社長(65)と創業家の出光昭介名誉会長(88)が会談した。理解を求めた経営陣に対し、創業家側は反対姿勢を譲らず、平行線のままだった。今後も会談する意向を確認し合うにとどまった。
出光興産の創業家、昭和シェルとの合併「反対」
会談は東京・丸の内の出光本社ビル内にある出光美術館であった。美術館は昭介氏が理事長を務める。経営陣側から月岡社長や関大輔副社長らが出席。創業家側は昭介氏と2人の息子、代理人の浜田卓二郎弁護士ら5人が参加した。出光は佐三氏に始まり、歴代社長に創業家出身者が多い。今回、合併に反対を表明しているのは、会談に臨んだ3人だ。
会談後、両者は別々に記者会見した。関氏によると、まず月岡氏が「引き続き協議を」と依頼。関氏が説明資料を示しながら「日本ではガソリン需要が減っており、単独での生き残りは難しい。5、10年後を考えて出光の経営基盤を強化するために合併を選んだ」と意義を述べ、来年4月の合併をめざすスケジュールは変えないとした。
一方、浜田氏によると、昭介氏…