土砂崩れ被災地近くの公民館で被災者にあいさつする天皇、皇后両陛下=2014年12月、広島市安佐南区
天皇陛下は阪神大震災の被災地や被爆地・広島にも心を寄せていた。
天皇陛下、生前退位の意向 皇后さま皇太子さまに伝える
特集:天皇陛下の歩み
「ご高齢にもかかわらず阪神や東日本、熊本の被災地を訪問されていました。そのお姿には被災者をお見舞いしたいとの強い意志を感じました」。震災発生から20年を迎えた昨年1月に天皇陛下が訪れた兵庫県災害医療センター(神戸市)のセンター長、中山伸一さん(61)はこう語る。
天皇陛下は皇后陛下とともに、同センターで医師らの訓練を視察。中山さんは両陛下に説明したあと、天皇陛下から「大変な災害でたくさんの命が失われましたが、こうして一歩一歩、医療が進歩しているんですね」と声をかけられた。中山さんが感激して涙を流すと、両陛下は温かく見守っていたという。
天皇陛下は「被爆50年」にあ…