福岡県筑後市のリサイクル店事件で、義弟の冷水一也さん(当時34)とその息子大斗ちゃん(当時4)ら3人に対する傷害致死や殺人などの罪に問われた経営者夫婦の夫、中尾伸也被告(49)の公判が15日、福岡地裁であった。検察側が一也さんの母親の調書を読み上げ、一也さんらの消息が途絶えた経緯を説明した。
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調書によると、一也さんは2001年、伸也被告の妻知佐被告(47)の妹と結婚。母親は、一也さん夫婦がリサイクル店で働いていた06年夏ごろ、一也さんに借金を申し込まれた。550万円を貸したが、以降は連絡が途絶えたという。
検察側の説明では、知佐被告は仕事のミスに罰金を科し、一也さんの数百万円の貯金は底をついた。その後、知佐被告は一也さん夫婦に「(一也さんの実家の)鹿児島に頼めば」と借金を指示したとされる。