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初めて投票したティーンズ「20代の人が行ってない」

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2016-7-17 15:34:55  点击:  切换到繁體中文

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図の見方 「参院選後の気持ち」を縦軸に、「自信をもって投票したか」を横軸にとり、回答者がこの2問にどう答えたかを5×5のマスに落とし込んだ。ある程度以上、自信をもって投票した人が多いことがわかる。


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参院選を終えた今の気持ちは? 自信をもって投票できましたか? Voice1819のアンケートに寄せられた声からは、思いのこもった投票の様子が浮かび上がりました。初のティーンズ選挙を振り返り、この企画に参加してくれた17歳から30歳までの5人が、政治に触れた体験や、一票から考えたことについて語り合いました。


Voice1819のページ


■語り合った皆さん


原田謙介さん(30) NPO法人「YouthCreate」代表


たかまつななさん(23) 選挙の出前授業をする「お嬢様芸人」


井場ひとみさん(19) 大好きな渋谷を舞台にイベントを企画


ましのみさん(19) シンガー・ソングライターの大学生


相原彩良(さら)さん(17) フォトコンテスト「これも政治!?」提案


■投票行き、明るい気分も


原田謙介 参院選が終わって、今の気分を教えて下さい。


井場ひとみ 初めての投票に行って、とても明るい気分です。せっかく選挙権をもらったので、政治に少しでも参加したかった。私は期日前投票だったけど、友達は投票に行ってから遊んでいた。意外と行ってるんだな、って思いました。みんな興味は少しはもったと思う。私もいろいろネットで調べました。マニフェストもがんばって調べたんですよ。


たかまつなな え、渋谷のギャルが? 投票するキャラではないような。


ましのみ それ、偏見ですよ。実は私も期日前投票だったのですが、おろおろしてたら「こっちだよー」って教えてくれました。若者にやさしかったです。選挙結果をどう受け取っていいのかわからないので、明るいとも暗いとも言えませんが。


原田 これからの政治がどう動いていくかで、明るい、暗いといった受け止め方が出てくるのかもしれませんね。


たかまつなな 18、19歳のうち200万人には選挙に行ってもらいたかったのに、そうはならなかった。だから暗い気持ちです。働きかけた人たちからは、「行ったよ」という連絡がめちゃくちゃありましたが。今後は芸人100人を集めて、出前授業を続けたいです。


原田 考え始めた人が増えて、いろいろな変化は作れていると思います。ただこの先、盛り上がっていくのか落ちてしまうのか、その点を見ていきたいです。


相原彩良 投票に行ったみんながうらやましいです。母と一緒に投票所に行ったけど入れてもらえず、小学生たちと一緒のキッズルームに案内されました。


原田 今回から法律が変わり、17歳以下の人も投票所の中をついて回っていいことになったのだけど。おかしいなー。


井場 親に教えてもらえるといいよね。


たかまつ 家族と一緒に行ったという人は結構いて、ステキだなと思いました。


原田 逆に「投票に行くと言ったら、親に爆笑された」とツイッターに書いていた人がいました。


井場 キャラじゃないと思われたのでは?


たかまつ それはあなたも……。


井場 私、こう見えてもまじめですよ。ちゃんと調べたし。親からは偉いねって言われました。


たかまつ そうか。大人も変えられるといいですよね。


原田 投票に行かない大人は、若者が行けばヤバイと思うはずです。


■思いを伝えられて自信に


原田 自信を持って一票を投じることができましたか?


たかまつ ある程度、ですね。本当に自信を持てるかは結果論だと思っています。5年後、10年後にあの時の私の一票を変えておけばよかったとか、今すぐわからないので。


井場 時間をかけて選び、自分の思いを伝えられたという意味の自信はあります。自分の一票の大きさが選挙では大事。票を入れたい人に入れることができたら自信だし、自分へのプラスだと思って。


ましのみ 私は、自信はあまりありません。ネットの記事に影響を受けたので、自分の意見だったかどうかわからない。自分の考えに近い政党をさがすサイトものぞいたけれど、質問に答える段階で迷っちゃった。次回は、もう少し自分で材料を集めてからやるようにします。


原田 ぼく自身は過去の国政選挙よりかなり悩んで、日曜の朝になって悩み直しました。なので「どちらともいえない」です。


たかまつ 投票日、若者に少しインタビューをしたのですが、知ってる政党の名前で選んだという人が多かった。今はもうない政党の名前を挙げた人もいました。


井場 知りきれていない、ということですよね。知る機会がもっとあったらよかったのに。


原田 悩みすぎて行かない人もいます。といって、「ノリ」だけで行っていいかというと、悩ましい。


相原 自信を持って投票したという友人がいて、そんな風に自分もできるだろうかと思いました。私の周りで行かなかった人はいませんでしたね。私に怒られるから言わなかっただけかもしれませんが。


原田 ぼくが大学生のときは、選挙の翌日に「行った、行かない」という話はなかった。


たかまつ 高校で主権者教育が始まりましたが、大学では何もないところがほとんど。だから、大学1年生が困っていたと思います。


原田 選挙結果についてどう思いますか?


井場 投票率が戦後4番目に低かった。なんかもったいない。選挙権年齢がせっかく下がったのに。国民の力を見せられなくて残念だった。


ましのみ 20代の人が行ってない。「選挙なんで行くの? 同意できるところないし、何も変わらないじゃん」って言われました。


たかまつ 若い社会人が行きにくい環境になっている。地元以外に住んでいる人は近くの学校とかには行きにくい。駅までの動線上に(投票所が)あれば、投票率も上がるし、結果も変わると思う。(一同、うなずく)


相原 高校で投票できたらいいのに。あと、住民票を移していないとダメなんですよね。


ましのみ そう、そう。投票の案内が送られてこなければ、選挙に行きようがないのにね。


相原 参院議員の被選挙権は30歳ですよね。お父さんでもないけれど、お兄さんでもない。


井場 不思議なおじさん。


たかまつ 被選挙権の引き下げはどこの党も主張していますが、やる気については濃淡がありますね。


原田 今回、30代の候補者は2割近くいたのですけれどね。


井場 若いくせにと言われるのが一番くやしい。必死に勉強してやればいいと思う。


たかまつ そうですよ。こっちは生まれた時から不況なんだよ!って。


■今度は自分で調べよう


井場 私、絶対に「政治に興味ない」みたいに思われるんですよ。でも「ギャルが政治語る資格ない」って言われたら投票する気、失せる。ツイッターとかで「これは間違ってる」とか言い合っている場面を見ると、ひいてしまう。


原田 なにかあると、すぐに批判のコメントがきたりとか、大変そうだなあと思っちゃうよね。


たかまつ 政治について話すのがリスクってとらえる社会が問題だと思う。


ましのみ うん。そうですよね。


たかまつ 雰囲気で入れたとかいう人は選挙に行かない方がいい、という人もいるけど、私は誰もが行ったほうがいいと思っていて。この先、もしかしたら憲法が変わるかもしれない。あっ、自分が投票したことで変わったのか、自分が投じた票は正しかったのかって、すごい考えると思うんです。それこそ意味がある。そのとき初めて成長すると思うんです。


原田 視聴者からのコメントで「一票がすごく大事って言いすぎたかなあ」って。僕はちょっと悩みさえすれば行っていいと思っていて。ただなにか少しでも考えてはほしい。


たかまつ なんでバカは選挙に行くなってなるかというと、人気投票だったり雰囲気で決めたりしていいのかっていう。でも、勉強量って関係ないんじゃないかな。


ましのみ 頭悪くても興味がなくても、とりあえず行くっていうのは、微妙なのかなって。


たかまつ 投票を義務にすべきじゃないかという議論があるんです。行かなかったら罰金という国も。


井場 罰金とかやばいですよね。


ましのみ (投票は)面倒臭いっていう人、多かったですよ。


原田 全体でも54%しか行かない時代だけど、義務にするのは簡単な逃げじゃないか。投票に行きやすくするためにやり尽くしているかといったら、全然やってない。


たかまつ 私たち、受け身なんですよ。学校でなんでも教えてもらったし、自分から主体的に選ぶことに慣れてない。そこで義務になんかされたら、ますます主体的に選ぶことができない人間になってしまう。


原田 楽しくないよね、義務で行けって言われたら。「行ったぜ感」、ほしいじゃん。私、行ってやったぜ感ってないすか?


ましのみ 若干、すがすがしいですよね。


井場 選挙したー、投票したー!


原田 そういうのがもっとあっていいのかなって。


たかまつ 本当に200万人を選挙に行かせたいと思って活動したんですけど、2万人くらいにしか届けられなかった。1人では難しいので、芸人さん100人集めて出前授業しようって計画しているんです。


原田 僕は学校現場を飛び越えたいんですよね。中高校生の親たちや、いろんな世代が集まる地域で政治について楽しく話すっていうのをやっていけるかなと。


井場 それ、行きたい! 花火大会で特設ステージをつくって、演説するっていうのもいい。


ましのみ 私もしっかりしなきゃ。選挙行く前に調べた時、憲法改正に賛成、反対?と聞かれて、答えるとあなたはこれです、って自分の考えに合う候補者を教えてくれるサイトがあったんですけど、イエス・ノーを決めるだけで迷っちゃった。次はもうちょっと、材料を自分で集めてから行こうかなあ、と思っています。


■Voice1819、今後も


「18歳選挙権」をきっかけに、10代の人たちと一緒に考える場として「Voice1819」を6月上旬、ツイッター上に立ち上げました。「選挙を話そう」という呼びかけが、果たして届くのか、不安だらけのスタートでした。でも、@asahi1819をフォローしてくれた半数以上を10代が占め、ネットアンケートでも17歳以下を含む10代が、回答の半分近くにのぼりました。回答は、とても真剣な思いにあふれていました。


この間、さまざまな対談をネット配信し、高校生が提案したフォトコンテストをウェブサイト上で開催するなど、紙面にこだわらずに様々な仕掛けに挑戦しました。Voice1819は10代とのつながりを求め、今後も続きます。ご意見をお待ちしています。(編集委員・須藤龍也)



◆田渕紫織、仲村和代、北郷美由紀、松下秀雄、諸永裕司、吉沢龍彦も担当しました。



フォトコンテスト「これも政治!?」は終了しました。作品はVoice1819のウェブページ(


http://info.asahi.com/voice1819


別ウインドウで開きます


)でご覧下さい。




 

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