狛江市役所では、公用車2台分の駐車場に選挙道具を保管している=15日午後、東京都狛江市
参院選、東京都知事選(31日投開票)と大型選挙が続き、都内の選挙管理委員会が準備に追われている。一方、選挙関連の機材やグッズを手がける業者は「特需」に沸き、夏を彩るイベントに思わぬ影響も出ている。
特集:2016東京都知事選
港区は6月12日の区長選の後に、参院選、都知事選と、1カ月半の間に3回の選挙が続く。区選管の田代喜司郎・事務局長は「大変なのはうちだけじゃないから」とこぼした。新宿、渋谷、大田、台東の4選挙区は、都知事選と同時に都議の補選(欠員各1)の投開票が行われる。
約6万8500人の有権者がいる狛江市も6月に市長選があった。選管の職員3人では作業が間に合わず、参院選に向け他部署から5人を増員。さらに2人増やして都知事選に臨む。参院選用のポスターの掲示板を再利用してコストを削減。普段は地下倉庫に運び込む記載台や机など14カ所の投票所に置く備品は、公用車2台分の駐車場にまとめたまま保管している。連続の選挙に同市の主婦(42)は「毎回期日前に済ませるので時間の負担はない。でも、高齢者には次から次で、何を選ぶ選挙なのか、スピードについて行けないようだ」と話す。
武蔵野市の選管の守矢利雄・事務局長は「頼みの綱はアルバイト」と話す。同市では誘導や投票用紙の交付を担う「事務補助」を学生に任せている。参院選の説明会に出席した学生に、知事選への協力を求めた。
一方、選挙関連の機材やグッズ…