トゥウィッケル城の一室で語るロブ・ブルーメンダールさん(左)と、メノー・フィツキーさん。テーブルには東洋の磁器が置かれていた=オランダ・デルデン
いまから400年前、佐賀県有田の地で日本初の磁器が生まれた。その美しさはやがて海を越え、欧州の王侯貴族をとりこにする。ものづくり日本の原点ともいえ、輸出も大規模だった。有田焼創業400年を機に、この流通を担ったオランダにセラミックロードをたどった。
アムステルダムから車で2時間ほど。オランダ東部のドイツ国境に近いデルデンという町に、14世紀から続くトゥウィッケル城はある。落ち着いたたたずまいをみせる貴族の邸宅だ。
「東洋のやきものは結婚式のやりとりにも使われ、まさに当時のステータスシンボルだった。18世紀の器を実際に使うことがありますよ」。地下の厨房(ちゅうぼう)で、城の管理責任者ロブ・ブルーメンダールさんは話した。
有田焼の染付(そめつけ)皿が…