民主党全国大会で、オバマ大統領の演説後に登場したクリントン前国務長官が共に笑顔で代議員らに手を振った=27日、フィラデルフィア、佐藤武嗣撮影
オバマ米大統領は27日、民主党全国大会に登壇し、大統領候補に指名されたクリントン前国務長官を「最もふさわしい人物」と全面的に支持した。一方で、共和党候補のトランプ氏が選挙戦で語る「悲観的な米国」を真っ向から否定。市民の怒りや憎悪をあおっていると痛烈に批判した。
特集:米大統領選2016
フィラデルフィアで開催中の民主党大会は3日目、オバマ氏に加え、バイデン副大統領も応援演説に立った。これまでビル・クリントン元大統領やミシェル・オバマ夫人、無党派のブルームバーグ前ニューヨーク市長らが次々と登壇するなど、大統領経験者や共和党有力者がトランプ氏に賛同しないで軒並み欠席した先週の共和党全国大会とは様相が一変した。
オバマ氏はまず「2期の大統領任期を経て、米国の将来により自信を抱いている」と語り、7年半の実績を振り返った。経済面では、金融危機の局面から米自動車産業も復活し、失業率も大きく改善して1500万人の雇用が創出されたと強調。イラン核合意など外交や安全保障などの分野は、クリントン氏と手を携えて実現させてきたことを前面に打ち出した。
オバマ氏がクリントン氏を全面…