車いすで献花台を訪れ、手を合わせる人=29日夕、相模原市緑区、角野貴之撮影
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件で、献花のために園を訪れる人が絶えない。障害のある人、その家族、元職員。差別に怒り、犠牲者の無念に思いをはせ、花を手向けている。
特集:相模原の殺傷事件
「事件をニュースで見て、心にドンと重いものが来た。悲しみと不安で、昨日は眠れなかった」。右腕に先天性の障害がある東京都中央区の田生(たのう)雅之さん(26)は29日、電車とバスを乗り継いで園まで来た。
幼少期に別の障害者施設に入所し、知的障害のある子どもたちと一緒に生活した。逮捕された容疑者の障害者に対する差別的な言動を知り「ぼく自身も否定されたように感じて、とても嫌な気分になった」。献花台に20秒ほど手を合わせ「安らかに眠ってほしいと祈りを捧げた。自分の心も、少しは落ち着きました」と語った。
相模原市に住む20代の男性は…