記者会見で話すカヌー・スラローム男子カナディアンシングルで銅メダルの羽根田卓也=リオデジャネイロ、永島学撮影
カヌー・スラロームの男子カナディアンシングルで銅メダルとなった羽根田卓也(29)と、柔道男子81キロ級で銅メダルの永瀬貴規(22)が10日朝(日本時間10日夜)、一夜明けてリオデジャネイロ市内で会見した。日本勢のカヌー競技で初のメダル獲得となった羽根田は「なかなか信じられず、昨日から何度もほっぺをつねったりして実感しています」とほほえんだ。
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「何で日本人が」視線感じても 鍛錬重ねたカヌー羽根田
スロバキアを拠点にしている羽根田は「18歳での渡航の決断と、周りの方々の後押しがなければ、ボクは絶対にこの場にいない。(メダル獲得は)スロバキアで10年間トレーニングしてきたたまものだ」と話した。
昨年から定期的にリオで合宿をしてきたが、いつも入国から約1週間で「だんだんおなかの調子がよくなくなる。今回は水に徹底的に気をつけるようにした」といい、食事では水道水で洗っていそうなサラダなどを控え、歯磨きではペットボトルの水をつかった。
競技生活では、事故で障害者となった仲のいい高校の同級生に励まされ続けてきた。「カヌー競技で彼を励ませるように頑張ってきて、彼のリハビリの動画を日本から送ってもらい、励みにしてきた。メダルでこたえることができ、とてもうれしい」と話した。
一方、永瀬は「自分の望むメダルの色ではなかったけどが、たくさんの方からお祝いの言葉をもらい、頑張ってよかったなと思った」。五輪での試合を振り返り、「予選ラウンドは思うような柔道ができず、臆病になった部分があった。もう少し思い切って殻を破り、自分らしい柔道ができていれば結果も変わったのかなと思う」と述べた。(永島学)