難民認定申請数の推移
日本で今年の上半期(1~6月)に難民認定申請をした外国人は5011人で、過去最多だった昨年(年間7586人)を大きく上回る年間1万人ペースで増えていることが、法務省への取材でわかった。
一方で難民と認定したのは上半期で4人にとどまった。同省は「人種や宗教、政治的意見などで迫害を受ける恐れがある人を難民と定める難民条約に従って判断している」と説明。紛争から逃げてきた人など33人は不認定としたものの、人道的な配慮で在留を認めたという。
法務省によると、難民申請の急増が目立つ国はインドネシアで、すでに昨年1年間の969人に迫っている。フィリピンからも多く、昨年1年間の299人を超えているという。両国とも来日に必要なビザ要件が緩和されたことが背景にあると分析。その他の申請もアジア地域が多く、就労や定住を目的に申請を繰り返す人もいるという。
同省は「『借金取りから逃げてきた』などと難民とは言えない理由で申請を繰り返す人には厳しい対応を取り、審査の効率化を図りたい」としている。(金子元希)