日南学園―八王子 六回表日南学園1死一、二塁、益田は右翼線に2点適時二塁打を放つ=内田光撮影
(11日、高校野球 日南学園7―1八王子)
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四回までお互いに無得点。硬直した試合の流れを打破したのは、日南学園の「決まり事」だった。
五回無死一塁、打席の石嶋はバットを寝かせる。だが、その構えからバットを立てて打ちにいった。右前安打で、一、三塁に好機を広げる。続く石田の併殺打の間に先取点を奪った。
六回も同じ状況から、2番の芳賀はバスター。左前にはじき返し、一、二塁。1死後、益田に2点二塁打が出た。芳賀は言う。「無死一塁でバントの構えをするのはチームの徹底事項。三塁手が前進してきて、安打ゾーンが広がる」。高校野球のセオリーとされる作戦を、逆手に取った。
今春の選抜大会初戦でサヨナラ負けを喫し、攻撃を見直した。低くて野手の間を抜く打球を徹底し、本塁打でも「ナイスバッティング」と声が上がらないことも。得点した回には、成長が凝縮されていた。(井上翔太)
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○森山(日) 18個のゴロアウトを奪い8回無失点。「低め低めを意識して、ゴロにできればいいなと思っていた。その通りに投げられてよかった」