チームで銅メダルを獲得した日本のフリールーティンの演技=竹花徹朗撮影
(19日、シンクロナイズド・スイミング チームフリールーティン)
リオオリンピック
シンクロのチーム、日本が銅 アテネ以来のメダル
「毎日が地獄だった…」辞退者出るほど練習 シンクロ銅
写真特集:輝いたマーメイドたち
シンクロナイズド・スイミングの屋外プールは、藻が繁殖して濁った水をきれいに入れ替えて競技開始にこぎつけたが、今度は水位が日に日に下がっていった。チームフリールーティンでは、吹き抜ける風の影響で大きな波が立った。ジャンパーを務めた中村麻衣によると、「泳いでいると、ゆらゆらしたり、ふわっと浮いたり、いつもはない感覚だった」。
日本の選手たちが落ち着いていたのは、五輪前のグアム合宿で同じような条件で演技することを経験していたからだ。グアムのプールはリオと同じ屋外にあり、練習中に突風にさらされたのは、一度や二度ではなかった。
グアムでは、藻が繁殖した緑色の水の中でも練習したことがあった。だから、リオでは、「グアムよりはきれいだと思って泳げた」。マーメイドたちはたくましさを身につけていた。
決勝に残った8チームの最後に登場した日本。8人がそれぞれの間隔を一定に保ち、見た目にも美しい陣形で、着実に振り付けをこなしていった。95・4333点は、ウクライナの95・1667点をわずかだが上回った。メダルを争うライバルを突き放し、この種目で3大会ぶりのメダルを手に入れた。(清水寿之)