溝畑泰秀容疑者の足取り
住宅街は緊迫した雰囲気に包まれたまま、31日の朝を迎えた。和歌山市の土木建設会社で29日に4人が撃たれ、同社経営者の次男の溝畑泰秀容疑者(45)が31日未明から近くのアパートに立てこもった事件。両手に拳銃2丁を持つ溝畑容疑者と警察とのにらみ合いが続く中、住民らは不安な様子で解決を願った。
立てこもる容疑者、地面に発砲も 和歌山4人死傷
「10メートル離れろ!」。31日午前1時55分ごろ、2階建てアパート「たつみ荘」を取り囲む警察官に向けた溝畑容疑者の声が響いた。
アパートがあるのは、4人が死傷する発砲事件が29日に発生した土木建設会社「和大(わだい)興業」(和歌山市塩屋1丁目)から約100メートル西の住宅密集地。溝畑容疑者は31日午前0時ごろからこのアパートにいたとみられる。県警はその約1時間半前、いったんは見つけた溝畑容疑者の姿を和大興業の近くで見失っていた。
県警は周辺の道路を封鎖し、100人態勢で捜索。その後、アパート近くで溝畑容疑者のものとみられるバッグなどを発見し、午前1時5分ごろにアパート内にいる溝畑容疑者を確認した。県警によると、2階に住む男性(73)は雨どいを伝って脱出し、1階の男性(80)と女性(69)も保護され、建物内にいるのは溝畑容疑者だけという。
包囲する警察官に対し、溝畑容…