医療費の還付金を支払うと偽り現金をだまし取ったとして、警視庁は7日、埼玉県川口市青木2丁目、自営業牧主正人容疑者(29)ら計15人を電子計算機使用詐欺や詐欺未遂の容疑で逮捕し、発表した。
組織犯罪対策4課によると、15人のうち数人は指定暴力団稲川会傘下組織の関係者だといい、還付金詐欺が暴力団の資金源になっている可能性があるとみて、解明を進める。牧主容疑者ら11人は容疑を否認、黙秘し、4人は認めている。
15人の逮捕容疑は昨年末から今年にかけて、北海道と兵庫、福井両県の女性3人に自治体の職員を名乗って「医療費の還付金がある」などと電話し、携帯電話を通じて現金自動出入機(ATM)を操作させ、1人から現金約200万円をだまし取ったというもの。
それぞれ電話をかける役や現金を引き出す役、携帯電話を契約する役などを担っていたという。同課は、グループが同じ手口で少なくとも全国で約30人から計約3千万円を詐取したとみている。