保育士のお子さんは最優先で入所できます――。大阪市は9日、市内の保育施設に勤める保育士の子どもを優先的に保育施設に受け入れる制度を始めると発表した。来年4月の入所申請から適用する。保育士を確保することで、深刻な待機児童問題の解消をめざす。
厚生労働省によると、今年4月1日時点で、大阪市の待機児童と認可保育施設を利用できなかった「隠れ待機児童」の合計は2482人で、全国の市区町村で3番目に多かった。保育施設の新設などで待機児童は2013年から減っていたが、今年は前年より56人の増加に転じている。
市が4月に市内の民間保育施設にしたアンケートでは、回答した約200施設のうち3割が受け入れを増やせない理由として保育士不足を挙げた。市は「保育士が1人増えれば、複数の子どもを保育施設に受け入れられる」とし、市の要綱を変え、新制度を設けることにしたという。
勤務先が市内の保育施設、一定…