保岡興治元法相(再利用画像)
自民党は13日までに、衆院憲法審査会長に保岡興治元法相を続投させる方針を固めた。自転車事故による頸髄(けいずい)損傷で幹事長を退いた谷垣禎一氏を充てる人事を模索していたが、谷垣氏の入院が続いているため難しいと判断した。
保岡氏は2014年12月に審査会長に就任。与野党の合意形成を重視した協調路線派とみられている。参院選の結果、改憲勢力が衆参両院で「3分の2」を占めたものの、自民党としては野党側の意向に配慮して憲法論議を進めていく姿勢を示した人事と言える。
審査会では15年6月、長谷部恭男氏ら憲法学者3人が安全保障関連法を「憲法違反」と批判。これ以降、実質審議は開かれていない。自民党としては審査会を早期に再開させたうえで、民進党も巻き込みつつ、改憲項目の絞り込みを見据えた環境を整備したい考えだ。