鳩山邦夫元総務相の死去に伴う衆院福岡6区補選(10月11日告示、23日投開票)をめぐり、自民党は、党公認の獲得を目指している2人の立候補予定者のどちらも公認しない方針を固めた。無所属で立候補させ、当選したら公認する。党幹部が30日、党福岡県連を訪れ、説明する。
複数の党関係者が明かした。同補選をめぐっては、党県連が参院議員秘書の蔵内謙氏(35)の擁立を決め、党本部に公認を要請。同県が地元の麻生太郎財務相や古賀誠元幹事長が支援する。一方、邦夫氏の次男で前大川市長の二郎氏(37)も立候補を表明。菅義偉官房長官が顧問を務める議員グループ「きさらぎ会」メンバーが応援に入っている。二階俊博幹事長は両者に公認を出さないことで、政権幹部が絡んだ激しい公認争いの軟着陸を図った格好だ。
同補選では、民進党が新井富美子氏(49)を擁立。共産党は小林解子氏(36)の公認を取り下げる方向だ。幸福実現党の西原忠弘氏(61)も立候補を表明している。