学校図書館への「学校司書」の配置が、公立の小・中学校でともに6割未満にとどまっていることが文部科学省の調査でわかった。2年前の前回調査より増えたが、厳しい財政状況などを背景に、自治体によって配置状況に大きな差が出ていることも浮き彫りになった。
学校司書は図書館にいて、資料整理や展示のほか、読み聞かせ、資料探しなど、図書館を通じた学習を支える。公立については各教育委員会が採用しており、2014年の学校図書館法の改正で配置が「努力義務」となった。
文科省の調査によると、公立の小・中学校の学校司書は、1人が複数校を兼務する場合があるが、全国で延べ約1万7千人。学校司書を配置している割合は、今年4月時点で小学校が59・3%、中学校が57・3%だった。
配置状況を都道府県別にみると、小学校は山梨県と島根県がほぼ100%、中学校は鳥取県と島根県が100%だった。一方、青森県は小学校で5・5%、中学で3・8%でともに最も低く、次いで北海道が小中ともに14%台、奈良県も同18%台だった。
また大都市では、東京都が小学…