9月17日のLG戦でプレーする李承燁(イスンヨプ)選手=東亜日報提供
■日韓通算600本塁打、李承ヨプ選手
あと1本に迫ると前売りは外野席から売り切れた。打席が近づくたび、観客は本塁打を見ようと外野席に走った。その600号は9月14日、地元の韓国・大邱(テグ)の球場で持ち味の放物線を描いた。
「22年間の選手生活を一生懸命に過ごした結果だと思う」
韓国では2003年に56本塁打を放ち、「国民的打者」と呼ばれた。翌年からロッテなど日本の3球団で8シーズンを過ごし、計159本塁打。巨人時代は06年に41本塁打を記録する一方、2軍生活も味わった。「それまで何でも一番だったから苦しかった。特に傭兵(ようへい)(外国人選手)は孤独だった」
それでも伊勢孝夫コーチ(当時)とひらがなで筆談し、通訳にも学び、日本語が上達した。600号に、阿部慎之助選手からはお祝いのメッセージが届いた。「野球だけでなく、人生で大きな意味のある8年だった」
古巣サムスンに復帰したのは1…