対サントリー戦で活躍する神戸製鋼の平尾誠二さん(写真中央)=96年1月28日、東京・秩父宮ラグビー場で
〈京都・伏見工高、同大、神戸製鋼と同じチームでプレーした大八木淳史さん〉
「まさか、信じられないという思い。平尾と出会ってなかったらラグビーでここまで来られたとは思わない。神戸製鋼では日本選手権を7連覇した。そこで僕がもう辞めようかと思った時に阪神大震災が起きて、それどころじゃないと平尾と話した。グラウンドを転々としながら練習したことを覚えている。代表が強くなり、次は日本でW杯が開催される。平尾の出番やでというところなのに。日本のラグビー界にとって大きな損失だと思う」
平尾誠二さん死去 53歳、ラグビー日本代表の司令塔
特集:平尾誠二さん死去
〈新日鉄釜石時代に対戦し、日本代表でともにプレーした松尾雄治さん〉
「本当に信じられない思いだ。彼が19歳で日本代表入りした時、2~3回パスをしただけで、『ものが違う』と分かった。野球で言えば、大谷翔平が入ってきたようなものだった。俺の後は、平尾が継いでいく、日本ラグビーを背負っていくだろうなと思っていた。昨年10月に会った時、2019年W杯が釜石市に決まって良かったですね、と話してくれた。19年W杯でも彼が現場の中心でいてほしかった」
〈ラグビー元日本代表・大畑大介さん〉
「昨年、電話でお話ししたのが、平尾さんとの最後の会話になってしまいました。ラグビー界の一時代を築いた偉大な方でした。自分のラグビー人生において最も影響を受けた人のひとりです。日本代表の監督として、当時、未熟な自分を我慢強く試合で使ってもらい、大畑大介を世に送り出してくれたこと、とても感謝しています。まだまだ、ラグビー界を支えて頂きたかったです。こころからご冥福をお祈り申し上げます」