今月、ブエノスアイレスであったコパ・スダメリカーナの準決勝で指揮を執るカイオ・ジュニオール氏=AFP時事
コロンビアで墜落した航空機に選手たちが乗っていたブラジルのサッカークラブ「シャペコエンセ」は、ブラジル南部の人口約20万人のシャペコを本拠とし、1973年に創設された。小規模なクラブだが、2014年からブラジル全国選手権1部に所属している。
ブラジルのサッカークラブ搭乗機墜落 元J選手ら犠牲か
今年は南米連盟主催の国際大会「コパ・スダメリカーナ(南米杯)」で快進撃を続け、準決勝で14年南米王者のサンロレンソ(アルゼンチン)を破ってクラブ史上初めての決勝進出を決めていた。
2009年にJ1神戸の監督だったカイオ・ジュニオール監督を筆頭に、チームにはJリーグを経験した選手も多い。13年に千葉でJ2の得点王を獲得したケンペスや05年に柏に所属したクレーベルのほか、元京都のチエゴ、元川崎のマイア……。いずれも搭乗者名簿に名前はあったが、救助された中に名前はなかった。
ケンペスが所属したJ2千葉は29日、クラブの公式ツイッターに「我々の友、エヴェルトン・ケンペス選手とその仲間たちが無事であることを、心よりお祈りいたします!」とのメッセージを発信。ブラジル代表のネイマール(バルセロナ)は、自身のツイッターにシャペコエンセのエンブレムを載せた。
南米杯の優勝チームは、来年日本で開かれるスルガ銀行チャンピオンシップでルヴァン杯王者と対戦する予定だった。日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「日本サッカー界と関係の深い大会への参加クラブが遭われた事故ということで、非常に残念でなりません」などとする談話を出した。(リオデジャネイロ=柴田真宏、勝見壮史)