薬価改定の仕組み
2年ごとに改定されている薬の公定価格(薬価)が、毎年改定されることになる。高額な新型がん治療薬「オプジーボ」の緊急値下げを受け、ほかの薬も改定の機会を増やす狙いだ。政府は対象を絞るかどうかなどを調整した上で、年内に基本方針をまとめる。
安倍晋三首相が議長を務める経済財政諮問会議は7日、薬価について議論した。伊藤元重・学習院大教授(国際経済学)ら民間議員4人が提案をぶつけた。
「全品を対象に毎年薬価調査と薬価改定を行う」
塩崎恭久厚生労働相も呼応した。「実勢価格や量を、機動的に少なくとも年1回、薬価に反映させる」
民間議員の提案は、約2万種類ある保険が適用されるすべての薬を対象にする原則論。一方、塩崎氏の案は販売額が当初の想定より急増したり競合品や後発品が出たりした薬に対象を絞ることも念頭にある。ただ、現行の2年に1度という改定のペースを毎年に速めることでは一致した。
改定の頻度を見直すのは約30…