新潟市で11月、学校にいじめの相談をしていた市内の県立高校1年の男子生徒が列車にはねられて死亡した問題で、生徒の父親が9日、報道陣の取材に応じた。「生き地獄のような毎日でした」と書かれた生徒の遺書を示し、「元気がないとでも伝えてくれていれば……」と学校の対応に不満をにじませた。
男子生徒は10月と11月に計3回、「複数の生徒からあだ名をつけて悪口を言われている」と担任に相談していたが、家族には伝えられなかった。高校は県教委にも報告しなかった。
父親によると、生徒は亡くなる前日で日曜の11月20日、親友と父親と3人でカードゲームの大会に行った。自宅に帰り、午後9時半ごろ、寝る前に「おやすみ」と両親に伝えた。21日朝、父親が6時すぎに起きると、姿がなかった。生徒は列車にはねられ死亡した。
生徒の部屋の机には、ノートを切って書かれた遺書が置かれていた。「9月中旬から今に至るまでの平日は生き地獄のような毎日でした」「本当はもっと生きたかったけどもう生きていける気がしません」
父親は「初めて聞いた内容。家では苦しいそぶりを見せなかった。声に出さなくても態度に出してくれたら」と話した。県教委は今月7日、いじめが自殺につながったとみて、第三者委員会に調査を依頼することを決めた。(加藤あず佐)