妊婦の血液で胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断を、学会の指針に反して認可外の施設で実施したとして、日本産科婦人科学会(日産婦)は10日、会員医師計3人を譴責(けんせき)などの懲戒処分とした。東京都の2人と大阪府の1人で、氏名や施設名は公表しなかった。
同学会によると、今後は指針に従うとの始末書を提出した2人を最も軽い厳重注意とし、始末書を出さず指針に従う意思が確認できなかった1人を一段階重い譴責にした。譴責にした医師には年末までに指針に従うという誓約書の提出を求め、提出がない場合はさらに処分を検討するという。
新型出生前診断は、同学会の指針に基づき日本医学会が認可した医療機関で、35歳以上などの妊婦を対象に実施されている。処分を受けた3人が所属する3施設は、いずれも認定を受けていなかった。(福宮智代)