職務上入手した捜査情報を漏らしたとして、地方公務員法違反(守秘義務違反)の疑いで逮捕した大分県警別府署の事務職員後藤匡司朗(こうしろう)容疑者(27)=別府市石垣東5丁目=について、県警が加重収賄の疑いで15日にも再逮捕する方針を固めたことが、捜査関係者への取材で分かった。
捜査情報漏らした疑い、別府署の事務職員逮捕 大分県警
後藤容疑者は9月中旬ごろ、別府市内で携帯電話などを通じ、別府署が捜査する事件の情報を漏らした疑いで逮捕された。
捜査関係者によると、漏洩(ろうえい)先は、風営法違反容疑で捜査中だった飲食店経営者側。同店に対する家宅捜索などの情報を漏らしたとされる。後藤容疑者は情報漏洩の見返りに経営者側から現金数十万円を受け取っていた疑いが持たれている。
双方とも現金の授受を認める趣旨の供述をしているといい、県警は、経営者側についても贈賄容疑で立件する方針だ。
情報漏洩について、県警は、加重収賄罪の構成要件である「職務上の不正行為」に当たると判断。収賄罪(懲役5年以下)より法定刑が重い加重収賄罪(懲役1年以上の有期刑)を適用するという。(女屋泰之、興野優平)