フィリピンのドゥテルテ大統領=AP
フィリピンのドゥテルテ大統領が、南部ダバオ市長時代に自ら犯罪容疑者を殺害したと発言し、波紋を呼んでいる。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは14日、「警察や自警団による超法規的殺人をさらに促すものだ」と批判。大統領弾劾(だんがい)に相当するとの見方も出ている。
ドゥテルテ氏は12日、ビジネス関係者を前に演説し、「ダバオでは私個人で(殺害)した。私ができるのになぜ君たち(警察官)にできない?と見せるためにだ」と発言。さらに、「大型バイクで市内を回り、トラブルがないかパトロールした。殺すために探し回った」とも述べた。
発言についてアムネスティは、フィリピンではドゥテルテ氏就任後の7月から計5千人以上が非合法に殺されているとし、「大統領は違法な殺害を止める明確なメッセージを出し、比政府は暴力の誘発に終止符を打て」と促した。
ドゥテルテ氏の政敵で元比人権…