オスプレイの事故を受け、抗議の文書を若宮健嗣防衛副大臣(右)に手渡す稲嶺進名護市長=16日午前9時2分、沖縄県名護市役所、関田航撮影
米軍輸送機オスプレイが沖縄県名護市沿岸の浅瀬に不時着を試みて大破した事故を受けて、名護市の稲嶺進市長は16日午前、市役所で若宮健嗣防衛副大臣と面会して抗議した。若宮副大臣は「地元の皆様方にご心配とご迷惑をおかけしました。申し訳なく思っております」と謝罪した。
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稲嶺市長は、オスプレイ配備の撤回や米軍普天間飛行場の閉鎖のほか、国がその移設先としている同市辺野古の新基地建設を中止するよう求めた。
稲嶺市長は、防衛省が事故を「不時着」と表現していることについて、「機体があれだけバラバラになっている」と指摘。給油訓練でのトラブルが原因と米軍が説明していることについても「自衛隊は訓練内容や日時を地元自治体に伝えている。米軍にはなぜそれが求められないのか。情報がないと不安だ」と述べた。
若宮副大臣は「機密性の問題はあるが、できる限りのことはしてもらえるよう働きかけたい」と答えた。
また、会談に同席した中嶋浩一郎沖縄防衛局長は、着陸装置の不具合で同じ日に普天間飛行場に胴体着陸した別のオスプレイは、大破した機体とは別の訓練をしていたことを明らかにした。