韓国与党のセヌリ党が、朴槿恵(パククネ)大統領の辞任問題による内部対立で迷走している。来春にも行われる大統領選で唯一、有力な保守系候補とされる潘基文(パンギムン)国連事務総長を受け入れる基盤すら整わない状況だ。
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同党所属の国会議員は128人だが、朴氏の弾劾(だんがい)訴追案への反対票は予想外の56にとどまった。これで朴氏と距離を置く「非朴派」が主導権を握るかに見えたが、16日の院内代表選では「親朴派」に敗北した。18日以降、新たに非常対策委員長(臨時代表)を選ぶが、親朴派が勝利するめどは立っていない。
非朴派のうち、金武星(キムムソン)前代表らが離党の動きを見せたが、「党外に出たら次の選挙が厳しくなる」(党関係者)との思惑から同調者が減少。親朴派を批判し、15日から業務の一部を放棄している党職員らも16日、「決して分裂の道をたどってはならない」とする声明を発表した。
一方、出馬が有力視されている…