総務省は、特定の個人がどんなテレビ番組を見たかを示す「視聴履歴」を番組づくりや広告に生かせるよう、テレビ局など向けの指針を改正する。視聴者本人が同意すれば、例えば、健康番組をよく見る人に健康食品の広告を送ったり、似た番組をすすめたりできるようになる。
20日の有識者会議で指針の改正案を報告する。インターネットにつながったテレビや録画機が対象だ。いまも一部の機器は、視聴履歴を集めて家電メーカーに送っているが、視聴履歴と、視聴者の氏名などの個人情報を結びつけることは指針で禁じられている。視聴履歴をもとにおすすめの番組を表示させることはできるが、どんな人が見ているのかは分からない仕組みだ。改正案では、視聴者の同意を得られた場合のみ、視聴履歴と個人情報を結びつけることを認める。同意しなくてもテレビは見られるようにする。
同意を取る方法などは今後詰めるが、テレビ画面に登録用のホームページを表示させ、氏名や住所を入力してもらうなどの方法が想定される。視聴履歴と住所やメールアドレスが結びつけば、テレビ番組で紹介された商品を簡単に通販で注文したり、番組の情報をメールで受け取ったりできるようになる。
個人ごとの視聴データを集める…