IMFの世界経済見通し
国際通貨基金(IMF)は16日、最新の世界経済見通しを発表した。2017年の世界全体の成長率は3・4%と前回10月の予想を維持し、金融危機後で最低となった昨年(3・1%)から成長が加速するとの見方を示した。ただ、トランプ次期米大統領の政策の不透明感や、保護主義的な政策が広がることがリスクだと警告している。
IMFは、トランプ氏が掲げる景気刺激策を加味し、今年の米国の成長率を2・3%、来年は2・5%にそれぞれ引き上げた。ただ、トランプ氏の政策の詳細がわからず、「従来より幅広い上振れ、下振れリスクがある」と指摘。インフレを抑えるために利上げのペースが速まれば、ドル高が進んで成長が弱まるおそれがあるとしている。その場合、米国が「保護主義的な政策を取るリスクが高まる」と警告した。
日本の今年の成長見通しは、財政刺激策や最近進んだ円安などにより、0・8%(前回予想は0・6%)に引き上げた。
新興国では、景気刺激策などを…