米大統領就任式の式典が、有名な歌手やアーティストらが並ぶ例年とは異なる様相になりそうだ。
特集:ドナルド・トランプ氏
4年前は人気歌手のビヨンセさんが米国歌を披露し、8年前は歌手のアレサ・フランクリンさんやチェロ奏者のヨーヨー・マさんらが観衆を魅了した。これに対し、今年の国歌を歌うのはジャッキー・エバンコさん。テレビ番組を通じて有名になったが、過去のアーティストと比べると知名度が劣る。
米メディアによると、トランプ氏側はエルトン・ジョンさんやセリーヌ・ディオンさんら大物歌手にも依頼したが、少なくとも11人が断っており、トランプ氏の過去の差別的な発言などが影響したとみられる。
就任式を欠席する民主党議員も相次ぎそうだ。公民権運動の英雄、ジョン・ルイス下院議員が「正統な大統領とは見ていない」と発言して欠席を表明。トランプ氏が「言葉ばかり」などとやり返したこともあり、ルイス氏に同調する議員が続出。米メディアの集計によると、60人以上の下院議員が19日までにボイコットの声明を出したという。(ワシントン=杉山正、中井大助)