八角理事長(右)から賜杯を受け取る稀勢の里=恵原弘太郎撮影
「天才は生まれつきです。もうなれません。努力です。努力で天才に勝ちます 萩原」
稀勢の里、千秋楽で白鵬破る 14勝1敗、横綱昇進へ
特集:稀勢の里、横綱昇進へ
中学の卒業文集にそう記した稀勢の里が、天才と評される白鵬を倒し、日本出身力士として3代目若乃花以来19年ぶりの横綱昇進をたぐり寄せた。
少年・稀勢の里の魂を揺さぶったのは、「角界随一の稽古を誇る鳴戸部屋」と書かれた、新聞記事の1行だった。現役時代に「おしん横綱」と呼ばれた隆の里が師匠を務め、猛稽古で聞こえた鳴戸部屋(現・田子ノ浦部屋)。入門当時を振り返り、「一番厳しい所で磨きたい。やるなら相撲一本で生きていこうと思った」と語っていた。
少年野球では強打者で鳴らした…