韓国大統領府は3日、朴槿恵(パククネ)大統領を巡る疑惑を捜査している特別検察官の捜査チームによる強制捜査を拒否した。秘書、警護両室長が同日午後、大統領府が軍事施設でもあり、国家機密があるとした説明書を特別検察官に提出した。
捜査チームは3日の記者会見で捜査拒否に強い遺憾を表明し、「公務執行妨害に当たるかどうか検討する」とした。大統領権限を代行する黄教安(ファンギョアン)首相に対し、捜査への協力も要請した。捜査チームは今月上旬にも、朴大統領への聴取を実現させたい考えだ。
一方、大統領府によれば、同チームは捜査令状で朴氏を「被疑者」とした。同府は「不訴追特権は大統領が在職中、身分と権威を維持する最小限の保護措置だ。判決が出ていない段階で被疑者扱いし、無理な捜査を行うことは憲法に全面的に違反する」と反発するコメントを出した。(ソウル=牧野愛博)